ヨーロッパの熱波
7月の4週目は、ヨーロッパ全体を熱波が遅い、40℃超えの地域が多発しました。
フランクフルトでも、水、木、金と連日うだるような暑さで、エアコンのない部屋で雨戸を閉めてぐったりしていました。
今のドイツは、エアコンの普及率は1桁だそうです。
我が家もエアコンなしの賃貸で、いずれは離れるので、扇風機しか買っていません。
暑さ対策としては、朝の涼しい風を入れ、後は雨戸を閉めて引きこもる、というのが定番のようですが、それでも金曜日には35℃まで上がりました。
まあ、どこにいても暑いのは仕方ないので、水曜日に少し遠足に行ってきました。
カッセルの世界遺産
フランクフルトから北へ190kmほど行ったところに、カッセルという街があります。
そこにヴィルヘルムスヘーエ城と大きな山の公園(ベルクパーク)があるのですが、これは2013年に富士山と同時に世界遺産に登録されています。
これらは、18世紀に造られたもので、一番高い所にヘラクレス像が立っているのが特徴の1つです。
フランクフルトからはICEで1時間20分ほどで、Kassel-Wilhelmshöhe駅に着き、そこからトラムかバスで公園まで行くことができます。
カッセルの駅。
駅直結でスーパーやフードコートがあって、便利。
トラムの1番線で15分ぐらいで到着します。
トラムの駅舎。
いい天気です。
暑すぎますが。
少し登ると、ヴィルヘルムスヘーエ城が見えてきました。
ここには、教会、美術館、カフェがあります。
美術館には、レンブラントやルーベンスの絵が飾られているらしいのですが、今回は入っていません。
トイレは、広い公園の中にあまりないので、ここで行っておくほうが良さそうです。
公園が広すぎる
お城からヘラクレス像まで、一直線に見えます。
(道は一直線ではありません)
間に池や小さな建物(Jussow-Tempel)があったり、
水橋のようなものも。
謎のピラミッドもありました。
ジブリっぽい。
たまに小川が流れています。
Löwenburg。
トイレがあるかと思ったのですが、工事中で入れません。
わざと廃墟のように造られたお城だそうです。
カッセルの街が一直線に見下ろせます。
ヨーロッパのこの構想はすごい。
ようやく「水の芸術」の見所まで到着しました。
ヘラクレス像まで登ることもできるのですが、すでに暑さと疲労でヘロヘロだったので、ここで待つことにします。
因みに、この近くにあるレストランの裏に、トイレがあります。
大人の水遊び、Wasserspiele
ドイツ語でWasserspieleと呼ばれる「水の芸術」は、夏の水曜日、日曜日と祝日の午後に行われます。
先ほどのヴィルヘルムスヘーエ城にある美術館入り口にも、ドイツ語や英語のパンフレットが置いてあるのですが、その地図に場所と時間が書かれています。
(残念ながら、日本語版はなかったです。)
HPでも同じ情報がわかります。
英語版。
ヘラクレス像の足元から水を流すのは14時30分、その後Steinhöfer Wasserfallという滝、Teufelsbrückeという橋、登るときに見たAquäduktukt、最後にGroße Fontäneで自然の水圧でできる噴水にたどり着きます。
地図に従って進んでいくと、時間通りに水が流れるところを見ることができます。
水を流す時間も、かなり余裕をもって設定されているので、時間に遅れて見逃すことはないと思います。
少し斜めから見上げると、かなりの高さを感じます。
下の池は、水はきれいではないですが、金魚のようなものも。
時間直前には、人が集まってこんな感じ。
この日は水曜日だったのですが、ちょっと聞こえた話によると、日曜日はこんなものではないそうです。
時間ぴったりに流れ始めました。
ここまでたどり着くのに、所要時間10分程。
水と一緒に横の階段を降りてくる人も多数いました。
次の滝までは、みんなについていけば間違いありません。
林の中の道を歩きます。
砂利があったりして滑りやすいところもあるので、スニーカーは必須です。
水が流れる前の滝。
私は前の方で見ることができましたが、あまり広い場所がないので、後から来た人は後ろで待つことになります。
時間になると、上の方で2人の男性が腰をかがめて何かぐるぐる回して水を出しています。
この辺は人力なんですねえ。
マイナスイオン、癒されます~。
ある程度写真を撮ったらみんな移動し始めるので、後ろで待っていても、そのうち前に出てみることができそうな感じでした。
滝から少し下ると、トイレに行きそびれたLöwenburgが見えました。
工事中でなければ、どこかの映画のような景色。
Löwenburgの裏には、植物で迷路が作られていました。
そろそろ疲労困憊してきたので、残りの噴水は見ないで、帰ることにします。
熱中症も怖いですし。
Google mapに従ったら、なぜかこんな道を行く羽目になり、
周りの景色がちょっと怖いです。
Google mapでドン・キホーテとサンチョパンサ、と出てきたのですが、あの2つ並んだ木の事かな?
この日は12kmぐらい歩き、登ったのは約50階分の高さ。
暑さも手伝って、帰りのICEではうとうとしてしまいましたが、300年前の権力者の力を感じた1日でした。